久しぶりのブログ更新:おすすめの本紹介
久しぶりのブログ更新です!
8月は夏休み期間ということで、本校もイベントが目白押しでした。
夏休み期間は長く、学生の方々は多くの宿題があったかと思いますが、いかがでしたか?
夏休みは終わってしまいましたが、読書の秋が近づいてきたので、
ここで医療・福祉の世界が舞台となったおすすめのSF小説を紹介します。
『アルジャーノンに花束を』
ダニエル・キイス著 小尾 芙佐訳 早川書房出版
《あらすじ》
知的障がいを持つ青年チャーリィ・ゴードンは、叔父の知人のパン屋で働きながら知的障がい者専門の学習センターに通っていました。心が優しく人を疑う事を知らないチャーリィは、職場の仲間や学習センターのキニアン先生のように「賢くなりたい」と思っていました。ある日、キニアン先生は、開発されたばかりの知能を向上させる医療実験(脳手術)をチャーリィに勧めます。チャーリィがその実験を行っている大学へ足を運ぶと、その手術の動物実験を受けたハツカネズミのアルジャーノンがいました。アルジャーノンは驚くべき記憶力と思考力を持っていて、チャーリィは迷路の競争でアルジャーノンに負けてしまいます。アルジャーノンの驚異的な能力を目の当たりにした彼は「手術を受ければ、アルジャーノンのように賢くなれるかも」とその実験の初の人体実験被験者になることを決意します。
《この作品のポイント》
その①:舞台は現代で、チャーリィ自身の言葉で記されている「経過報告」によって物語が進んでいきます。なので、手術前と手術後でガラリと文章の書き方が変わります!
その②:知識の向上を追い求めるがあまり、他者への共感意識とのバランスが取れなくなった現実社会を描いている作品です。科学技術・医療技術の発達で人類は幸せになるはずが、争いごとが絶えない世の中となってしまった原因を作者のキイスなりの答えとして書かれています。
その③:チャーリィは感情移入しやすいキャラクターなので、周りの人への接し方を考え直すきっかけを作ってくれます。
たかがSF作品、されどSF作品です。
文学では、SF作品は現実社会を投影しているジャンルの一つで、現実社会の問題点を近未来や仮想現実の世界に書き換えて、問題提起をしているものが数多くあります。
ここで紹介した『アルジャーノンに花束を』は、現実と同じで綺麗ごとだらけではありません。チャーリィの「経過報告」を通じて、差別を受ける人々の苦しみ・悲しみ、孤独感を描き、社会で生きるとは何か、人間として必要な事・大切な事を教えてくれる作品です。
この作品を読むことによって看護師を目指す皆さんの考えの幅が広がると思い、ここで紹介させていただきました。
9月12日から本校の推薦・社会人特別入学試験の願書受付が始まります。
本校を受験される皆さんは、本番に備えて受験勉強・面接練習など頑張って下さい。